事業要綱

事業趣旨

現社会の中で私達は様々な問題を抱えています。その中でも特に青少年教育の問題は避けて通れない分野の一つです。教育に関する議論の中でしばしば指摘されることは、子供達は体験不足であり、「生きる力」が欠乏しているということです。今の子供たちは勉強中心の生活になっているように思います。しかし勉強だけで「生きる力」が身につくとは思えません。もちろん勉強も大事ですが、ボランティア、スポーツ、地域や大自然の中での活動も積極的に体験していく事も大切なのではないでしょうか。このような体験が一つでも多いほど、「生きる力」は身についてゆくと考えます。

そこで、「常総100km徒歩の旅」という体験学習を通じて、子供たちの「生きる力」を醸成し、健全に、強く逞しい立派な子供になるきっかけとしたいのです。また郷土愛を育み、学校・家庭・地域・行政などの連携強化により地域コミュニティーを活性化し、地域の教育力向上の一助としたいと考えております。

更に、取り巻く大人たちが責任を持って、青少年の生きる力や道徳感の必要性を十分理解して育成していかなければならないと思います。善悪の判断はもちろん、生活習慣や他人を思いやる心、地域社会とのかかわり方など、保護者だけではなく地域社会の全員が導いてゆくことが大切だと考えます。

どうぞご理解の上、皆様のご参加お待ち申し上げております。

事業手法

小学校4年生〜6年生(32名)と、高校生・大学生・社会人ボランティア(30名)を募り、小学生32名を1班8人の4班のグループに分けます。各グループに地域協力者の指導員をつけ、その指導員が責任を持ち誘導いたします。指導員はボランティアが担当し、安全確保・生活指導などの子供達の世話から荷物の運搬・食事の用意までの全てを受け持ちます。コースは、茨城県南地域の名所旧跡を周遊するように 100kmのコースを設定し、宿泊先は地域の学校体育館などの施設に協力していただき、宿泊します。また事前に保護者説明会、終了後には保護者報告会を開催いたします。

「生きる力」とは?

現代の子供たちは体験不足であり、「生きる力」が欠乏していると言われます。

「生きる力」の中には、学校教育や家庭教育だけでは育むことが困難なものもあるかと思います。なぜなら、「生きる力」は、単純に教えるということができないからです。自分自身で体験し、学び取らなければ「生きる力」にはつながりません。

「生きる力」には学力や体力など様々なものがありますが、自らが問題を見つけそれに主体的に取り組み解決していく力、すなわち「問題解決能力」や、自らを律しつつ他人と協調し他人を思いやる心や物事に感動する心などの「豊な人間性」なども含まれると思います。

それらを育むためにも、地域社会の中で異なる年齢の友人たちや大人たちと交流し、様々な体験を豊富に積み重ねてゆくことが大切だと考えます。

大人たちへの想い

近年大人たちを取り巻く環境はめまぐるしく変化しており、対応を迫られる我々は自分のことで精一杯なのが実情です。しかし大人は、未来に何かしら残していかなければならない使命を背負っているはずです。自分が変わらない限り未来は変わってくれません。この事業を通じて子供たちは精一杯生きる力を身に付けようとします。この素晴らしい事業を、他人事のように見ているだけではいけないのではないでしょうか?

前に進もうとしている子供たちを、地域の大人として出来る限りの声援と協力をすることによって、大人の存在感や威厳みたいなものも保たれるのではないでしょうか。

なぜ 100 km?

「歩く」というのは生きる上での最も基本的な動作の一つです。

しかし、子どもたちにとって五日間で100kmもの長い道のりを「歩く」すなわち「前進する」ことは、体力・精神力の限界への挑戦であり、自分自身との戦いであり、自分との葛藤でもあります。

「常総100km徒歩の旅2007」を通じて、普段なかなか体験できない100kmの長い道のりを、仲間たちと助け合いながらも自分の力で完歩することにより、多くの子ども達に「生きる力」を身に付けるきっかけづくりになることを目的としております。

なぜ45日?

1泊〜2泊の事業は修学旅行などで既に実施されていますし、家庭教育でも実施可能です。通常の学校教育や家庭教育では実施が困難で、しかも現在の教育を補完するためのプログラムが地域社会に求められています。

実際、1泊〜2泊では人間同士のふれあいというものはそう簡単には生まれてきません。しかし、45日寝食を共にして初めて子供たちの中に宿るものがあると思います。

子供とはいえ、1日〜2日ではまだまだ自分の本性をさらけ出しません。しかし、1 2日目はどうにか歩いた子供たちも、34日目になると肉体的・精神的な疲労がピークに達し、ホームシックにかかり、思い悩みます。その中で初めて、忍耐や真の心のふれあいが生じます。長期間寝食を共にすることにより人と人との垣根が取り払われ、信頼・尊敬・助け合いの心・規律・世代間交流・地域との交流などが生まれ、集団生活が確立される等々の効果が表れます。この壁を自力で乗り越えさせることが自信につながり、物事を成し遂げたときの何事にも代えがたい喜びにつながり、「生きる力」を育むことにつながるのだと思います。これが本事業の最大の目的であり、そのためにはやはり4 5日の過程が必要になります。

徒歩の旅?

「かわいい子には旅をさせよ」ということわざがあります。これは、子供がかわいければ、甘やかし育てるよりも苦しい体験をさせて人生の辛苦をなめさせた方がよい、という意味です。しかし、現在の家庭においては、むしろ過保護・過干渉・過許可などが多く見受けられ、一人立ちさせるために子供を旅に出すという考え方は失われつつあるように見受けられます。人生の中には楽しいこと・うれしいこと・面白いこともありますが、それ以上に苦しい事・痛いこと・辛いこと・悲しいこと・悔しいことなどがたくさんあるでしょうし、それらの体験を乗り越えたときにこそ真の感動や幸福がもたらせられるのではないでしょうか。

「生きる力」はそれら全てを含んだ体験を通じて初めて得られるものだと考えます。子供たちが「生きる力」を育むために人生初めての「旅」に出ることはとても有意義なことではないかと考え、このような事業を企画いたしました。

 

事業概要

1.実施日時

200787日〜2007811日(四泊五日)

2.対象者

小学校4年生〜6年生 32人  高校生、大学生、社会人ボランティア 30人

3.実施場所

取手市、守谷市、つくばみらい市、利根町の地域 ※詳細は別紙

 

©2007 社団法人常総青年会議所